こんにちは。Wam六十谷校の川口です。
12月に入り、クリスマスツリーや飾りを見かけることも多くなりました。勉強にクリスマスはあまり関係がないですが、クリスマス定理と呼ばれているフェルマーの定理があります。何故このように呼ばれるかと言うと、フェルマーがメルセンヌに証明が出来たと手紙を送ったのが1640年12月25日だったからだそうです。メルセンヌといえばメルセンヌ素数で有名な人です。2のn乗-1が素数であるメルセンヌ素数は2進数変換すると必ず1のみの数となる不思議な素数で、素数判定法であるリュカテストでコンピュータでの素数探索にも有用です。
小定理や最終定理で有名なフェルマーですが、このクリスマス定理は”4で割った余りが1であるような素数は必ず二つの平方数の和として表すことができる”といったもので、二平方和定理や4n+1定理などとも呼ばれており、名称が安定していません。また、フェルマーは宣言しただけであり、それ以前にジラールが予想していたとか、オイラーが証明したとか諸説あります。
この具体的な数は17や29がそうですが、2つの平方数の和で表される数は、4で割ったら1余る数だけであることは不思議です。平方剰余の補充則と鳩ノ巣原理から導かれる証明も素敵ですので、冬の寒い時期に暖かくしてじっくりと調べてみたい定理です。