こんにちは、Wam六十谷校の川口です。近隣の中学が今週はテスト本番です。テスト期間中に塾に来てくれている中学生の生徒さんから2年生で習う連立方程式が将来何の役に立つのかと質問されることがあります。
2変数を求めるだけの作業のような計算ですが、まずこれの解法がなかったと仮定したら、数を一つずつ当てはめて考える必要があります。1桁の数字が両方入るならまだ良いのですが、2桁だと膨大な時間がかかります。もし数時間かけて解を探し出す苦労をして、それが見つかったならば(或いは見つからなかったならば)手と頭の疲労と時間を浪費した意味について誰でも無駄と感じると思います。もし、試行錯誤しているうちにその解法を自分で見つけたとしたら物凄い感動があると思います。わたしたちはその感動を始めから授業で流れに沿って学ぶので無駄な時間を短縮できていますが、前述の苦労が無い故に解法が無駄と感じてしまうのかもしれません。
また、大きな視点で見ると、新しい単元を習ってその計算ができるようになると、新しい知識を習得したという優越感もあり、自分が一つ成し遂げたという達成感が生まれると思います。スポーツでも仕事でもゲームや遊びでもそうですが、脳の報酬系が活性化するための大切な要因です。
もう一つの意味として、問題解決能力が挙げられると思います。計算を苦手と感じるのは何故かと考えると、理想的な解が出てこない場合に諦めてしまうことが大きいです。一つの方法が駄目だった場合に、自分の思考を辿って何度もやり直すことができるかが重要です。加減法、代入法、等値法と視点を変えて解きなおすことも意味があります。この問題解決能力は実生活でも役に立つので、方程式を解く途中式の間違いを見つけるように、自分の実生活を見直して問題を解決していければ勉強の意味を見出せるかと思います。