教室ブログ

2016.02.01

生②

 前回はせっかくこの世に生を受けたからには、いつ死んでしまうかわからないし、全力で生きてみよう、その方がおもしろいよというお話でした。生は動、迷うよりやってみることの方が大事、体験からしか人は学べませんよというお話しでした。今回は対大人、保護者の方向けの生の内容になるかと思います。
 全力でどう生きたら幸せになれるのでしょうか。子供をどう教育していけばいいのでしょう。教育とは、「世の中がどんな状態になっても生きていける力を子供に携えること」だと思っています。
 20年後の世の中を予測することは難易度の高い問題です。20年前私がいた会社はもうありませんし、当時は携帯電話もまだ普及していませんでした。当時の感覚でいうと、今は携帯出来る電話とパソコンが一体になって、それが超小型化して手の中に納まっていて世界と繋がるものがあるのです。当時からしたら凄い進化です。
 もしかしたら、子供達には、荒廃した町で、どう生き延びるかというサバイバルな人生が待っているかもしれません。いや、こればかりは本当にわかりません。
 仕事柄、テストの点数を上げることや、志望校に合格させることが一番大事なのですが、根本で大事なのは生きる力、考える力を養っていくことだと思っています。
 大人の私達はどうしても、「子供に何を教え授けるか」に議論が終始しがちですが、現状の私達では想定不能な時代がやってくると思っています。その時代を子供達自身が判断し、考え、行動出来るよう育んでいかねばなりません。
 生きていくにはこれが必要だといって教えるだけでは生きる力は身についていかないと思うのです。例えば、「グローバルな世の中になるから英語は勉強しておきなさい。」だけではグローバルな人材にはなれないですよね。世界の文化、歴史、習慣は最低限押さえとかないとまず世界とコミュニケーションがとれません。英語もさることながら、コミュニケーション能力を高める必要性を感じ、何をすればよいか考え、実行する力が必要です。
 将来訪れるさまざまな状況下で、自分が必要なものを見極める力、どうやったらそれを自分のものにすることが出来るか考え、その為の努力を惜しまない姿勢を育んでいくことが私達大人の使命ではないかと考えています。
 私自身学生の頃は結構勉強が出来た方だったので、成績を親から褒められました。ただ、中学から高校、大学に進むにつれ、上には上がいることを知り、周囲から言われていたほど特別じゃないことがわかり、意気消沈した記憶があります。
 どうしてもテストでいい点と取ってくると、その成績を褒めてしまいがちですが、子供が頑張っていたら、その姿勢も褒めてあげてほしいと思います。塾では点数は重視せざるを得ないのですが、私は自習に来て頑張っている生徒も褒めまくります。
 部活もそうですが、順位や勝ち負けよりも、努力やその経験も褒めてあげてほしいと思います。そうすることによって、自分の価値は点数だけではないことを知り、困難なことにも向かう姿勢が育っていくのではないかと考えています。

 艱難汝を玉にす

田崎


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