教室ブログ

2015.12.08

[9-3÷1/3+1

最近見つけたヤフーニュースの記事から引用いたしました。

大手企業の技術者の多くが、中学入試で出題されるような理数系の基礎的な問題を解けないことが、神戸大学や同志社大学などの研究グループの調査でわかった。

■ 中学受験のかなりやさしいレベルで正答率6割切る
 研究グループの調査は、2014年度に1部上場の製造業9社に在籍する主に20代の技術者1226人を対象に実施。神戸大学の西村和雄・経済経営研究所特命教授によると、出題した問題は「小学生の中学受験レベルで、計算問題においてはかなりやさしい問題」という。算数と理科・物理、技術用語に分けて、11問を設けた。「技術用語を除けば、文系出身者でも解ける常識問題です」と話している。
 その結果、平均は56.66点(100点満点)。このうち「9-3÷1/3+1」という計算問題では、正答率が6割を切った。四則計算の優先順位がわかれば、正答を導き出せる初歩的な問題だが、技術者にはそれがわからなかった。
 こうした基礎的学力の低下は、多くの技術者を抱える大手企業にも大きなショックだろう。
 西村特命教授は、「現在、企業ではこうした基礎学力のある技術者とない技術者が共同で作業しているような状態で、企業側も学力不足の技術者の研修や授業に取り組んでいます。基礎的学力については、年配のベテラン技術者のほうがもっていますから、その方々が辞めてからが大変になるでしょう」と、危機感を抱いている。
1980年代の正答率は9割だった
 じつはこの「9-3÷1/3+1」の計算問題は、四則計算、とくに分数への理解力をみるための類型問題とされ、ある製造業企業が高校や大学を卒業したばかりの新人技術者に行っていた算数テストにも出題されていた。
 中部経済連合会の「日本のものづくりの競争力再生と産業構造転換の推進」(2012年2月)に若手労働者の学力・能力低下の事例として盛り込まれ、その製造業企業の技術者の正答率は4割しかなかった。この企業では毎年、同様の算数テストを実施しており、1980年代の正答率は9割だったという。
 日本人の学力水準が落ちている「証拠」としては、経済協力開発機構(OECD)が3年ごとに実施している生徒の学習到達度調査(PISA)がある。それによると、「数学的知識」で日本は2000年に第1位だったが、その後03年には6位、06年は10位まで後退。09年に9位、12年には7位とやや戻してきたところ。2003年に第1位だった「科学的知識」も、12年には4位まで後退してしまった。
 最近は、「理数系」といっても生物や化学しかやっていない技術者も少なくないようで、大学受験でも数学III(微積分などを習う)を課さない理数系学部・学科もある。企業が採用時に学生に求める能力と実際の能力の差が広がっているのは間違いないようだ。

私はこの記事に衝撃と恐怖を感じました。「将来の日本はどうなるの?」そんな気さえします。平成生まれの子供達は昭和生まれの人たちと違って「一生懸命勉強なんかしなくても呼吸することの出来る世の中」に生まれ育っていることは事実です。でも「息さえしていればいいのかな。」と言う気もします。日本はもともと資源の少ない国。そんな中で私達の祖先は「知識」と言う資源を衣かに有効に活用できるかに心血を注いで今の世の中を現出させたと思います。その「資源」を絶やさない為にも「知識の注入」「知識のブラッシュアップ」は常に必要だな・・・そんなふうに感じております。

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