教室ブログ

2013.12.31

高等部便りその14

「三四郎の目の前には、ありありとさっきの女の顔が見える。その顔と「ああああ……」と言った力のない声と、その二つの奥に潜んでおるべきはずの無残な運命とを、継ぎ合わして考えてみると、人生という丈夫そうな命の根が、知らぬまに、ゆるんで、いつでも暗闇へ浮き出してゆきそうに思われる。」(漱石「三四郎」)

今年も結末を迎えようとしています。和歌山エリアの河西貴志高等部からです。センター試験を年明けに控えた高校生は緊張状態にあるでしょうか。

さて、既にセンター過去問や予備校等のセンター直前パックなどで時間を計りながら、問題にあたっているかと思いますが、制限時間内に問題を解くということが大事です。当たり前のようなことをいっているようですが、センター試験は畢竟、時間の管理能力を試すようなところがあり、思っている以上に試験時間が短いことが特徴です。特に英数国の順で、ある程度の学力があれば、時間さえ許すなら十分解けるような基本的な問題で構成されています。

それと関連するのですが、見直しの時間を想定しているなら、それは止したほうがいいでしょう。見直しはせいぜい定期テストの次元の話であり、多くの大学入試、特にセンター試験では見直しは禁物だと思われますね。というのも、センターは量が膨大ですから、見直しに時間をかける時間がないからです。だから英語でも満点近く取ってくるような実力者は別として、10分以上余ることはまずないと考えたほうがいいでしょう。もし余ったとしたら、どこかで考え違いをしているか、問題を表層で捉えてきたか、あるいは緊張のあまり途中の問題を解き忘れているかなどで、かなり警戒したほうがいいと思いますね。

能力を総動員し没頭して一問一問に取り組む。そして、どこかで自分を客観視して時間を意識する。この精妙な作業を本番まで繰り返しておくことが大事かと思われます。

今年度はこれで終わりとしておきましょう。


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