教室ブログ

2013.07.03

高等部便り

We neither strive for, nor will, neither want, nor desire anything because we judge it to be good; on the contrary, we judge something to be good because we strive for it, will it, want it, and desire it.

「我々は、あるものがいいと判断するから、それを求める〔努力・意欲・衝動・欲望〕のではない。反対に、我々はあるものを求めているからこそ、それがいいと判断するのである。」(Spinoza)

こんばんは。何ヶ月かぶりに河西貴志高等部からです。
上のスピノザの文章で使われている相関表現neither~norは分かりますか。
さて、HPも一新され、生徒も講師も新しい人が増えてきたので今後近況を報告していこうと思います。

7月に入り夏期講習も間近に迫ってきました。同時に塾生の進路面談もスタートします。

いつものことなんですが、高校生は将来何をやりたいかで迷っているように見受けられますね。けれど迷うのは当然のことで、早くにみつかって「よっしゃー」とか何とかいってる暢気な人がまわりにいたら、それは疑ったほうがいいと思います。「これ、お若いの。あなたそりゃ嘘でしょ」と。

やりたいことが見つからない、迷うというのは当たり前のことで、人間にはmoratoriumモラトリアムがありますね。動物みたいにやることが本性的に決められているわけじゃなくて、そのモラトリアムが人間の本質みたいなところはあるでしょう。モラトリアムというのは執行猶予、決断猶予ということでして、大学生になってもそれ以降も続くと思います。ちなみにモラトリアム人間を英語で説明すればyoung person who does not want to become an adult となります。

自分はいったい何なのか(笑)みたいな実存の不安だとか自分には何が向いているんだろうという適性の悩みを得々と考えていること自体がモラトリアムだし、人間として当たり前のことだと思います。

ただ、考えるにもそれにふさわしい能力が必要だと思います。周囲の意見はほどほどに、自分の選択肢のうちで相対的に好ましいことをやってみたりその場に足を踏み入れてみたりすることも大事だと思います。そうすれば経験と技術に裏打ちされた考える能力もついてくるはずです。勿論、高校生の場合だと英語や数学といった具体的な科目の習得が技術の一つに該当するわけですね。

ついでに夏休みはcanon(cannonだと大砲ですからね)と呼ばれるような書物をみずみずしい時期に読んでみることを勧めます。往々にしてわけも分からず退屈なのですが、飽きることはありません。

本日は以上です。

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