Then I noticed the pack of cigarettes in my other pocket. I took one out and started smoking. I felt like a man who settles down for a smoke after finishing a job of work. I wanted to live. ( Yukio Mishima The Temple of the Golden Pavilion )
「別のポケットの煙草が手に触れた。私は煙草を喫んだ。一ト仕事を終えて一服している人がよくそう思うように、生きようと私は思った。」
こんばんは。
4月も半ばを過ぎましたが、学校の新生活には馴染んできましたか。何もかもさして想像を超えるものではなかったでしょう(笑)。
しかしながら、受験生であればここで心機一転、中長期的な展望で勉強計画を立てて、その方法・素材(テキスト等)を選択していける時期だと思います。
ただし、勉強計画なんてものは一種の決意表明に過ぎません。早い話がなかなか想定どおり進むものではないから、あくまで内容を重視して修正していくことが大事です。
それで、今日は普段指導に携わっているWamの講師や教室長、そしてそれ以外の人たちにも有益な考え方をいっておきましょう。
みなさん、条件の制御あるいは変数の分離という言葉は知っているでしょうか。
周知の事実だという真面目な学生もいるかもしれませんが、これはある結果が生じたとき、その真の原因を選び抜く作業のことを指します。勿論、そのためにはその他の原因らしきものを一定にしておかなければなりません。
たとえ話をしましょう。
Wamに来ている中学生の成績が突然、グーンと下がった。
あら、大変(笑)
早速普段ついている講師を変えてみた。成績は恢復しない。
テキストを変えてみた。一向に恢復しない。
よっしゃー(笑)それならと両親を呼んで子供とセットでトックリと指導した。恢復しない。
エトセトラ、エトセトラ。
ある日、室長の心労が重なってポックリ死んだ。
そうしたら成績が恢復した。
だとしたら成績が恢復した原因は?どう判断するでしょう。
成績が下がった原因は教室担当者にあり、と。
これが条件の制御(変数の分離)のアイディアですね。
まとめると、ある結果の原因が何であるかを確かめようとするとき、原因らしきもの、a, b, c,…., z をまずピックアップしてみます。それで、b, c,……,z を一定(不変)にしておいて、aだけを変化させてみます。
このとき、やはりその結果が得られれば、aが原因であったと推論できますね。
このことを条件の制御というわけです。
これは、世の事象については滅多にやれることではありません。とくに経済の因果関係のように、連関の中で相互に同時に決めあうような複雑なものでは中々うまくいきません。
ただ、個別指導という形態の中では色々実験的に試行できると思っています。何よりも、変数(要因)の間の関係がわりと単純ですからね。線形因果(linear causality)というやつです。
長々と書きましたが、今日は以上です。