教室ブログ

2010.10.20

69

The only thing that turned those bastards on was stability. “Getting into college,” “getting a good job,” “getting married” —- all their arguments were based on the premise that these things alone could lead to happiness. And it wasn’t easy to deny a premise like that, at least for high school kids who hadn’t yet found any real identity of their own.

「奴ら(教師)がちらつかせるのは安定だ。つまり、進学や就職や結婚だ。奴らにはそれだけが幸福につながるという前提がある。それは意外に手強い。まだ何者にもなっていない高校生にとって、手強いのだ。」(村上龍)

こんばんわ。楠見校スタッフBです。
今回の英文素材は村上龍の「69」からです。
ちなみに「シックスナイン」ではなくて「シックスティーナイン」ですね。

今回は前に詳しくいえなかったthatについて簡単に説明しましょう。
that はなかなか厄介な単語ですね。

その働きは

1、関係代名詞のthat
2、名詞節をつくる接続詞
3、同格のthat
4、指示代名詞
5、先行詞の前に置く that
6、比較文の中の that

とさまざまです。

一見いろいろな働きをするかのように見えますが、that はあくまで that です。
理解を妨げているのは、that=「あれ」という図式です。
そこで、「あ」→「そ」とし、that=「それ」として考えてみましょう。

例文の that は上からそれぞれ1、3、4です。
まず1。
The only thing that turned those bastards on (ちなみにturned on と those bastards が倒置されてます) 「奴らがちらつかせる(よりどころにしてる)唯一のこと」 の that は関係代名詞ですが、「唯一のこと」+「それを(=that)奴らはよりどころにしてる」とすれば理解しやすいはずです。

次に3。
the premise that these things alone could lead to happiness 「これらのことだけが幸福につながる、という前提」
これは同格の that ですが 「前提=premise」+「それ(that)は・・・ということ」とすれば何とか理解できますね。

最後に指示代名詞の4。
a premise like that 「その(that)ような前提」で that は前文の内容を指しています。

分かりましたか。

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